2019.01.15更新

なぜ北朝鮮ミサイルで日本株が影響を受けるの?

北朝鮮のミサイル問題は金融や経済に目を向けてみると、こちらの方でも影響が出ています。
このような事情に際して日本株が変動するのは、何故、そうなるのかと疑問をお持ちの場合もあるかも知れません。
その疑問への答えは、地政学的リスクと呼ばれるものが、一端として挙げられます。
これは地政学ともっともらしいネーミングとなっていますが、早い話、揉め事を起こしているエリアの近所では、経済が混乱するリスクが高いと言う考え方が基本です。
北朝鮮がミサイルを飛ばすと、その付近の国では揉め事のせいで経済が狂うおそれがあるので、投資家は損をしないように予め対策を練ると言うのが、原因となります。

この動きが顕著だったのが2017年の8月29日と言えるでしょう。
早朝に発射されたミサイルが、日本上空を飛び越えた日です。
リスク回避のために、日本株に売り注文が増加し、結果的に株価下落の傾向がみられました。
日本株の値下がりで損をするのを嫌がった投資家が、一斉に手を引いたわけです。

しかし、これを見て、確実に何かあれば株価は値下がりするのかと言うと、これが必ずしもそうとは限りません。
2017年では後の発射事例として、9月15日と11月29日が挙げられますが、こちらでは値下がりはしませんでした。
逆に反発して値上がりしたケースもあります。
何故、こうなったのでしょうか。

8月29日の場合は、米大統領が何かあった場合、軍事解決を示唆する声明を出していたのが、大きく影響したと考えられるでしょう。
トランプ氏はシリアを攻撃するなど、強硬的な外交姿勢を打ち出してもいましたから、混乱になると考えた投資家も多かったものと見られます。
しかし、9月と11月では、意外と状況が変動しないことがわかった為に、株価にも大きな混乱は無かったわけです。
国内の株式価格は海外の情勢に対して繊細で、深い関係性があります。
リスクが心配される場合もあれば、海外の出来事がメリットを生むケースも見当たり、思ってもみない要因が値動きに繋がることも無くはありません。

海外との関係で影響を受けやすい株の種類や銘柄

日本の市場は元々、外国人の株式保有率が高くなっている傾向がありますから、その分、海外情勢に何かあった場合には、関連して値動きしやすいのが特徴です。
その中で、株式の銘柄によって、海外情勢の影響を受けやすかったり、逆に受けにくかったりするものがあります。
特に影響を受けやすい銘柄は、為替変動と関わりが深いタイプでしょう。

顕著なのは輸出入産業です。
輸出入は為替の値動きが直接に経営に影響し、利益が大きく左右されます。
これは海外から物を買ったり、逆に売っているわけですから、円安か円高かの違いによって、収益が変わってくるわけです。
例えば、1ドル110円だったものが100円になると、買う方は有利ですが売る方は不利になります。
売る方を見てみれば、一つ110円で売ってたものを100円で売ることになるので不利です。
この場合、海外からすると1ドルで110円分の買い物ができたのが、100円分しか買えないことにもなります。
このため、円高傾向では輸出関係は厳しくなるのが一般的な傾向です。

例えば、輸出の多い大手自動車メーカーなどは、基本的には円高では苦しいでしょう。
逆に、円高では輸入産業は有利となります。
1ドル分の買い物に110円必要だったのが、100円で済むのですから、差額を利用して儲けられますし、バーゲンセールも実施しやすいでしょう。
グローバルな展開をしている企業も、海外情勢に混乱があった場合には、悪影響を受けやすいです。
現地工場が戦乱やクーデターでストップしたりするなどの混乱を受けて、業績が悪化するケースもあるのですが、このような事情があれば株価にも悪影響が出てきます。
影響となるのは戦乱や災害、その他にも外国の金融政策も要因になり、値動きに関わる原因は実に様々です。